建築会社の選び方
大きなお買い物ですから、いったいどこで建てたらいいの? と、悩まれることと思います
そこで、住宅のほかに、ローンを組むこともあるお買い物である 車 を例に考えてみましょう
建築会社の選び方
車のことをよく知らない(私もですが…)時でも、車が欲しいな と、思うことはあります
都心部を除いて?、ほとんどの方は車を買った経験はあると思います
そんなときに、
ト〇タがいいかな、ニッ〇ンにしようか、ホ〇ダはどうかな… それとも…
などと、メーカー選びをするでしょうか…?
エンジンや足回りやその他…いろいろな部品を比較して、メーカーを選ぶことはほとんどありません
(マニアックな知識のある方を除いて…)
ここで悩んでいる方の多くは、これと同じことを建築で行っていませんか?
建築会社(車のメーカー)をまわって、エンジンは?足回りは? と装備を聞いている…
自分の家(車)に、そのエンジンが採用されるかどうかも決まっていない状態で です
どうも間違っているのがお分かりですね
車を買う時にメーカーに求めるのは
● 欠陥が少ないこと
● 修理やメンテナンスを安心して任せられること
このあたりではないでしょうか?
車も家も同じことが言えます
● 経営状態がよく(倒産等の可能性はどこの会社もあると思いますが)
● 施工やメンテナンスをしっかり行っていて
● 誠実な対応をしていること
ということですよね
いかがでしょうか?
このくらいの判断であれば、少し選べそうな気がしてきませんか?
それでは、実際に選んでいきたいと思います
欲しい家のおおまかな予算をまずつかむ
もう一度、車の例に戻って考えてみましょう
車の場合、おおまかな感覚かもしれませんが、200~300万円くらいまでかな~とか、予算を把握すると思います
そのうえで、自分の欲しい車を分析しているのです
例) ● 運転に自信が無く、現場へ行くのに迷子になりやすい私は、小回りが利く小さな車
● キャンプに行く我が家は、荷物も載せて悪路も走れる 大きな4WD
自分の欲しいものを知っているからこそ
小さな車なら軽自動車かな、がんばってもコンパクトカーだよね
>>> 軽自動車ならこれが可愛いな
家族は3人だから、荷物がいっぱい乗れば5人乗りで十分~
>>> ワゴンよりRV車かな
とある程度の車種を絞って、車を比較します
当然その時に、予算に合うものを探しますが、いくら安くても、自分に合わないトラックは買いません
軽自動車を求めているのに、トラックのメーカーに行くことは(私は?)ありません
予算がオーバーしているのにフェ〇ーリ(よく知りませんが…)で購入することもないのです
たぶん、フェ〇ーリの性能は、内装もふくめて、私が乗っている軽自動車よりもはるかに快適だと思いますが
金額を含めると、今の車がベスト(限界!?)なのです
安くても、家族に合わない家は、いい家とは言えないということです
そこで、家ノート の出番です
あなたのいい家にかけられる予算をもう一度考えましょう
最初のほうにライフプランをつくりましたね
住宅ローンもだいたいこのくらい~と試算して月々返せそうな金額が見えました
自己資金を含めて、2500~3000万くらい…?と、だいたいの予算がみえましたか?
大まかな予算が見えたら、あなたが欲しい家を書きだします
欲しい家を明確にする
どんな家が欲しいのかをお客さまに聞くと…
よくお伺いする漠然とした欲しい家… 担当者の心の声を一緒に書いてみます
おしゃれな家 >>> オシャレとか素敵とか、人によって違うんですが…
快適な家 >>> どこでどう過ごすのが快適なんだろう…
丈夫な家・広い家 >>> 丈夫と広いの基準すら分からない!
と、担当者も設計も実は悩みどころなのです(笑
あなたの思いがちゃんと通じるように、具体的な要望を家ノートに書きだしていきましょう
20畳以上のLDK などと数字が出てくることがありますが
予算は限定しない というなら良いのですが、できるだけ、やめておきましょう
理由として、20畳 といっても畳のサイズで様々ですし
部屋の形で使い勝手が全く違うのです
家は広くなれば、高くなります
予算が決まっているのにもかかわらず、そういう要望を出すと、
20畳のリビングを実現するために、収納や洗面所など、様々なところを狭くするしかありません
使い勝手が悪くなったり、予算オーバーでいつまでも決まらない…なんてことになりかねません
また、具体的に20畳の使い方がよくわからないのに、数字で表現するのは難しいものです
ここでの書き方のポイントは...
家族〇人が、こんなことをして、こう過ごしてもゆとりのある広さ など
実際に何をしたいのかを明確にします
新居で使う家具(予定を含む)は、実際に測って書き出しておきましょう
例: 妻が洗濯物を畳んだりミシンで小物をつくったりするスペースがあるリビング
子供が友達を呼んでTVゲームをできる
テレビを見ながらゴロンってなれる
キッチンがお客様から見えない
グランドピアノを置きたい
寝室にはダブルベットを置く
などです
リビングからはじまり、玄関やお風呂、洗面所、居室…まで、書いてみましょう
あくまで、そこで何をしたいのか、何を置くのか、どのくらい過ごすのか、どう使うのか を書きます
荷物が多く、どれも捨てられないけど持っていきたい というときは
散らかったままでもいいので写真に収めて、設計に渡して下さい
この作業は結構楽しいものだと思っていますが…どうですか?
休憩TIME ネタ話をひとつ
あるお客様からトイレは広くしてと、確かに要望を聞きました
それでもトイレですから、将来の車椅子のためかな~とか想像はできているつもりでした
設計でもそれは十分考慮して、プラン作って持っていったら、狭いとのこと
最終的には、トイレは8畳の計画に・・・
え!? ってなりました~
確認申請を持っていっても驚かれました(笑
作曲家の方で、トイレが一番いい曲が出来るそうです・・・
防音トイレ・・・!?
コンクリートや木材の乾燥による傾きにも極々気を使う施工で、重量も相当で強度も侮れません。
最後には、ゴキブリ対策に特殊な便器までオーダーすることになりました
優先順位を忘れずに
書き出してみたら、思いのほか沢山あるのではないでしょうか?
あれもこれもと実現するとなると、かなり予定よりオーバーすることもあります
そんなときにどこから調整するかも決めておくほうがよいのです
次にやることは、優先順位をつけること
だからこそ、3段階に分けます
1)絶対必要 これが無くては家を建てる意味がないところ
2)できればほしい 積極採用するところです
3)あったらいいな 余裕があればいくつかは付けてほしい
というように、
数字でも、マークでも、色でもいいので分けておいてください
それでも、モデルハウスなどを見て回ったり、雑誌を見ていくとさらに増えたり
要望が変わってしまうかもしれません
それでよいのです
とりあえず、今 思いつく、あなたの欲しい家がわかりましたか?
予算と要望と建築会社と
しかし、家を建てるとなると、車のように、完成したものをそのまま買うわけではありません
(マンションや建売住宅、中古住宅を除く)
では、ほとんどの会社で、軽自動車は作れるとしたら?
どこの会社でもどのエンジンもタイヤも、シートや内装も、すべて好きなように選べるとしましょう
どこで作ろうか悩みませんか?
これが、建築会社を選ぶのに悩むところです
実は、ほとんどの会社で(全社知っているわけではないので…)、同じ材料を使って同じ施工をすれば
あまり変わらない見積もりが出ると思います
大きな会社の広告宣伝費・営業や事務系職員の給与等は、スケールメリットを使って、材料が少し安くなると思います
小さな会社では、営業専従担当者はほとんどいないでしょうし、展示場などもない分価格は抑えられます
どの会社も、きちんと経営されていれば、様々な方法で運営し企業努力をするのはどの業界も同じなのです
車で考えると…
フェ〇ーリの工場で、私の軽自動車をつくったとして
その会社の設備がすごいかもしれません…
その分、設備投資費用がかかります=価格は上がります
車に詳しくないのであれなのですが、どっかのほこりは少ないとか、目地がきれいとか…?
何かその価格なりのメリットもあって当然です
それであれば、価格と考えられるメリットを考えて、比較すればいいのです
建築会社を決定する
家づくりにかけられる予算が決まりました
欲しい家もつかむことができました
車と違うのは定価がないこと
それであれば、
予算内と欲しい家を伝えて、実現できるかどうか、建築会社で聞いてみましょう
予算がたらないと判断されれば、当社ではちょっと厳しいです と、話されるかもしれません
建築可能かな という予算なら、もう少し話を進めさせてください となるかもしれません
余裕があるプランなら、もう少しこうなりますよ? と提案があるかもしれません
ここでの判断は、予算内で実現できるかどうか です
あなたの希望が、予算内で実現できるとなれば、次は信用できるかどうかを判断しましょう
● 現場に行ってみましょう
あなたが見に行く現場は、他の方の財産です
勝手に敷地内に入ったり、危険な行動をされては困ります
担当者が一緒でない場合は、職人に声をかけて、購入を検討していて見せてほしい ときちんと依頼します
危険な工程であったり、あなたを守る人員がない場合は断られるかもしれません
でも、その時の対応や職人の仕事への姿勢はどうでしょうか?
● 入居・引き渡し済みの方の訪問をさせてもらいましょう
実際に住んでいる人に、家づくりの時にどんなトラブルがあったか聞いてみましょう
はっきりいいます トラブルが一切ない 事案はほぼありません
気付かない程度、気にならない程度、というのはありますが、後で笑えるようなトラブルでも、トラブルです
トラブルがあったことミスがあったことはほめられませんが、問題はそこではありません
その時のどう対応したのか、が、問題なのです
● ある日突然、モデルハウスではなく、事務所に行ってみましょう
会議中だったり、他のお客様と接していたり…、休みのときだってあるはずです
ちょっと近くに来たので~ と、その程度でいいのです
経営が苦しくなっていれば、雑然としているかもしれません
社員同士のコミュニケーションが円滑な会社ならそれも安心要素です
その時の対応は?事務所の雰囲気は? あなたの資産を任せられる会社ですか?
予算に合って、信頼できる会社で…
ほぼこれで、悩みどころはないはずなのですが、
それでも、悩むとすれば、
他の会社ならもっと安くなるんじゃないか!? っていうことですね(笑
そこで、建物価格を考えましょう
建物価格とコストを下げる秘訣
なぜなら、
もっと悩まなければならないことがこの先あります
メーカーを決めたら、あとは人任せ ではいけません!
他の会社で打合せをしたけれど、駄目だった(理由は様々ですが) という方は
だいたい、ここで燃え尽きて?後は担当者や設計が出すプランを見て決めているように思います
STEP3 で ここからが本番です と 書いています
まだまだ、ここからありますよー
- 最終更新:2017-01-27 11:55:42